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経常利益率が最も低い大学設置者20法人の詳細その1(全国私立大学経営状況の総合比較 7)

第7回

イ)経常利益率が低い設置者の状況1

 各期間ごとの経常利益率3年間平均値最小20位以内の設置者について、経常利益率の変化や収容定員充足率との関係を比較しました。


a) 2015~2017年度経常利益率3年間平均値、最小20位以内の設置者(表10)

 最小が麻生教育学園、次いで新潟工科大学、東京富士大学の順となっています。

 各設置者ごとに2018~2020年度の経常利益率3年間平均値と比較したところ、平均値が上昇し経常利益率が改善された設置者(増減欄が△)が14法人、逆に低下(増減欄が▼)したのが5法人です(ありあけ国際学園を除く)。

 これら設置者の経常利益率総平均値は、2015~2017年度が-34.8%だったのに対し、2018~2020年度には-19.9%と約15%増加しています。

 平均値が20%以上増加したのが麻生教育学園、東京富士大学、松蔭学園、高野山学園、芦屋学園及び東亜大学学園の6法人です。

 両期間共に平均値が-30%未満の設置者が6法人(黄色のマーカー付)です。

 これら20法人の傘下大学20校全て、2015~2018年度の定員充足率4年間平均値が100%を割っており、総平均が65.3%でかなりの定員割れ状態です。


b) 2018~2020年度経常利益率3年間平均値、最小20位以内の設置者(表11)

 最小が原田学園、次いで札幌国際大学、東京キリスト教学園の順となっています。

 各設置者ごとに2015~2017年度の経常利益率3年間平均値と比較したところ、平均値が減少し経常利益率が悪化した設置者(増減欄が▼)が11法人、逆に増加(増減欄が△)したのが5法人です(原田学園及び2017年新設大学の設置者3法人を除く)。

 これら設置者の経常利益率総平均値は、2015~2017年度が-28.3%だったのに対し、2018~2020年度には-33.8%と約5%減少しています。

 札幌国際大学、御船学園、明浄学院の3法人で、平均値が20%以上減少しています。

 両期間共に平均値が-30%未満の設置者が6法人(黄色のマーカー付)です。

 これら20法人傘下大学の2018~2021年度定員充足率4年間平均値の総平均が80.5%です。塚本学院(大阪芸術大学)、明浄学院(大阪観光大学)及び淳心学園(北海道千歳リハビリテーション大学)の3法人は大学が定員割れとなっていません。他の原因で大幅な経費超過になっているものと考えられます。


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