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伊勢崎賢治氏等の「新9条」改正案

1 先日の朝日に、伊勢崎氏などの「護憲派」による「新9条」改正案なるものが載っていた。自衛隊を全面的に国連軍傘下とし集団安全保障で防衛する、自衛隊による日本独自の防衛で個別的自衛権のみを認める、といったようなものだった。  常任理事国の拒否権によって国連条約どおりの国連軍が一度も成立したことのないのが現状だが、そのうち成立するとでも考えているのだろうか?  仮に、このような国連軍が成立したら、自衛隊は国連軍の指揮統制権下となり、地球の裏側の紛争にも投入される可能性もある。国連軍参加の自衛隊部隊に核戦力を持たせることも可能となる。日本政府がそれを拒否するならば、国連を脱退するしかない。  真面目に考えているのかねえ?

2 日米安保のような外国との防衛協力、外国軍隊の国内駐留を禁止し、個別的自衛権のみ行使する自衛隊による交戦権のみを認めるというような改正案だが、今日の防衛における同盟国との情報交換、共有化がますます重要となってきていることを軽視しているようだ。  例えば、対潜作戦では潜水艦が進むときに発生する騒音のデータ(音紋)を多数収集しておかなくてはならない。それでどこの国のどういう型の潜水艦か判別できる。海上自衛隊が独自に十分なだけのデータを収集するには、時間とコストがかかり過ぎる。米国との機密情報交換が不可欠である。  ミサイル防衛にしても、日米双方の艦船ないし地上レーダー基地から送られてくるミサイルの飛行状況に関するデータを、大量かつ高速に、分析することが求められる。日本の情報網だけで足りるものではない。  そして、機密情報の漏出がなく、信頼性ありとされる同盟国と看做されなければ、このような機密情報は入ってこないのである。地政学的条件やコスト・パフォーマンスを無視すれば、独自防衛は可能なのかもしれないが。

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